あけましておめでとうございます。新年も小惑星の話題からまいります

あけましておめでとうございます。
新年最初のエントリです。(といっても、4か月くらい更新さぼっておりましたが)
2014年、今年の宇宙の話題は1月1日の小惑星発見(かつ地球直撃)から始まって、なんだか今年も小惑星づいた年になりそうだと(勝手に)思っています。せっかくですので、新年早々みつけた小惑星の素晴らしいニュース、勝手訳を置いてまいります。面白い……二重連小惑星というものが存在するのですね!

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UMDの学部生 超レアな二重小惑星食を発見

小惑星3905 Doppler のイメージ。 Illustration by Loretta Kuo

 メリーランド大学の学部生の天文学クラスで、プロの天文学者も驚くほど珍しい発見が得られた。これまで調査されなかった小惑星が、実は二重小惑星で常にお互いの周りを周っていることがわかったのだ。
 火星と木星の間のメイン アステロイドベルトにも、こうしたタイプの小惑星は100個以下しかない、とこのクラス担当のMelissa Hayes-Gehrkeはいう。この実践的な天文学非専攻クラスの8人の学生は、これを2013年の秋学期に発見したのだ。
 学生たちが発見したのは、食を起こす二重小惑星 “3905 Doppler”で、メリーランド州ナショナルハーバーで開催されるアメリカ天文学会1月7日のポスターセッションで発表を行い、4月にはMinor Planet Bulletinに掲載される。
「素晴らしい発見です。このような珍しいライトカーブを持つ二重小惑星は極めてまれです。物理的特性や天体の軌道の進化について、これまでにない知見を得られるでしょう」とメリーランド大学の天文学教授、Drake Deming教授。
「実際に科学コミュニティに貢献して、すでに科学者となった人たちが私たちの発見に対して正当にエキサイトしているところを見るのは、とてもいい気分です」と細胞生物学を専攻するTerence Basileはいう。
 火星と木星の間のメイン アステロイドベルトに存在する数十万の宇宙のかけらのひとつ、3905 Dopplerは1984年に発見されたものの、その後の数十年はほとんど注目されなかった。2013年9月、Hayes-Gehrkeのクラスの学生は天文雑誌の小惑星リストから二つの異なる小惑星をピックアップして観測を始めた。それは秋の空の観察しやすい位置にあったし、科学的な謎でもあったからだ。
 学生チームは、2013年の10月に4晩以上にわたって3905 Dopplerを観察し、研究した。インターネットから利用できるスペイン・ネルピオの私設天文台を利用して、観測と撮影を行った。チームの主な課題は、各小惑星の反射光の強さの変化を撮影して、画像からライトカーブを作成することだ。
 ライトカーブとは、天体の明るさと時間のグラフである。明るさの変化はほとんど天体の形状によるもので、惑星のような球状の天体のライトカーブはあまり変化を持たない。小惑星のような非対称の形状の天体には、反射する光の変化の量によって、ライトカーブに頂点と谷を生ずる。高度が最高になる間隔を計測することで、惑星科学者は小惑星の自転の速度を調べることができる。ほとんどの小惑星の自転速度は数時間程度だ。
「画像を見たときには、明るさの変化は目で見て判別できるほどではないので、それが特別なものだとはわかりませんでした」とHayes-Gehrkeはいうが、2チームが3905 Dopplerのライトカーブをコンピュータ プログラムを使ってチャート化したところ、小惑星の明るさが時折、ほとんどなくなることに気付いた。
「信じられないほどいらいらしました」と物理学専攻のAlec Bartekはいう。「私たちのライトカーブは、何かの理由で光っていないみたいなのです」
 まるで、自転する岩が突然、暗闇に落ち込むようだ-Hayes-Gehrkeは、何が起きているのかまさにそのままのことを疑っていたのだ。彼女は、3905 Dopplerは二つの小惑星がお互いの周囲を周っているのではと考えた。二つの小惑星の片方が、望遠鏡からの眺めをさえぎって相棒の姿を見えなくしてしまうため、小惑星食が起き、ライトカーブの急激な落ち込みとなるのだ。
 イタリアのアマチュア天文家が同じ時期に3905 Dopplerを観測して、学生たちとデータを共有してくれた。イタリアの天文家Lorenzo Francoの観測で、ライトカーブは二重小惑星のものであることが確かめられた。
「その時になっても、まだそれがどのくらい特別な発見なのか、完全にはわかっていませんでした。ただ、もっとやらなくてはならないことがあると思っただけでした。私たちの分析が進むにつれて、天文学部の教授たちが私たちの成果を見に来たんです。それでやっと、私たちの発見がどれくらいまれなものなのかわかりました」と経済学専攻の2年生、Brady Bent。
 ふたつの小惑星は、おそらくはジャガイモのような形をしており、他の小さな天体が衝突したクレーターであばたのようになっている、とHayes-Gehrke はいう。小さい方は大きいほうの3/4程度の大きさだ。ふたつの軌道はお互いの周囲をまわっている。それぞれの軌道は1周が51時間ほどで、なぜこんなに異常に長い時間なのか、学生研究者には説明がつかない。現在、学生たちはこの小惑星がどれほど異質なのか示しているところで、他の天文学者が研究を始めるものと思われる。
「この小惑星を選んだのは幸運でした」それは、学生のカメラが食を記録できたからだ。しかしその後、学生たちはプロの天文学者が未解決の問題を解明するために使うのと同様の問題解決手法を使った。
「それこそが、このクラスの大切な点なんです。学生たちには、科学の業績を読むときにはそのことを覚えておいてほしい。これは決まりきったプロセスではなく、科学者たちが成果を上げようと奮闘する時に通らなければならない道なんです」

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[1月10日追記]

小惑星の研究者の方にこの件をお話したところ、「ライトカーブから二重小惑星を探すのは、一時期流行ったのですよね」とのコメントをいただきました。流行ったんだ! というかそういう”流行”があったとは。だから、このクラスの指導の先生もピンときたのでしょうね。

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