第5回宇宙エレベーターチャレンジ SPEC2013に行ってきました [その2]

第5回宇宙エレベーターチャレンジ SPEC2013、写真の一部です。

競技日前半の写真が中心です。大会後半日程の写真がすっぽ抜けているのは、取材カメラでの撮影に忙しくiPhoneでは撮っていないからです…。書ききれないほどたくさんのことが起きて、素晴らしいシーンも見られました。詳しくはどうぞ記事にて。

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第5回宇宙エレベーターチャレンジ SPEC2013に行ってきました

今年で5回目となる宇宙エレベーター技術競技会 JSETECあらためSPEC、宇宙エレベーターチャレンジを7日間張り付きで取材してきました。

設営から競技、1200mのテザー掲揚、後片付けまで楽しいシーンをたくさん見ることができました。体一つのため、居合わせず写真を撮れなかったところも多くありますがそこはごめんなさい。

第一報は記事を書きあげて送信済み、掲載後にあらためてお知らせいたします。また別に詳報も作成する予定です。

こちらは、iPhone撮影写真をアップしておきます。

【軌道エレベーター派】さんご紹介

リンクをお願いしておりましたのにこちらの方がご紹介が遅くなりました。

宇宙エレベータの取材でお世話になりっぱなし、「軌道エレベーター派」さんのblogです。

軌道エレベーター派

宇宙エレベーター協会(JSEA)年鑑の編集長さんでもいらっしゃいます(私も原稿書いております。毎度遅くてご迷惑をおかけしております…)

「(名称では)軌道エレベータ派ということでよいのか」とお尋ねがありました。”軌道エレベータ”という響きには私も大変思い入れがあります。しかし、この構想が一般的になってくれるのならば”宇宙エレベータ”としての妥協も辞さない。このような態度を

こうもり

と呼びます。私、そういうことです。

エストニア初のキューブサット ESTCube-1がすごい!

日本時間5月7日、欧州Vegaロケット2号機 VV02で、ESAのProba-V、ベトナム初の地球観測衛星VNREDSat-1と相乗りで打ち上げられた、エストニア初のキューブサット”ESTCube-1″。エストニアはこれで軌道上に人工物体を投入した41番目の国となるそうです。これがまた面白いミッション。衛星から導電性テザーを展開し、太陽風を受けて深宇宙を航行する技術の実証だというではないですか。国家初の衛星ミッションがそれとは、IKAROSと野心でタメ張るのでは。
あんまり素敵なので、ミッションサイトから主要なところをつまんでご紹介いたします。

***
ESTCUBE
※エストニア語、英語併記。詳細はサイトにてご確認を

【ESTCube-1紹介 】
ESTCube-1は、エストニア初のキューブサット、10cm角の1Uで重量1.05kg。

タルトゥ大学、エストニア航空アカデミー、タリン工科大学共同で2008年からのプロジェクト。フィンランド気象研究所とドイツ宇宙機関(DLR)の支援を受けている。
プロジェクトマネージャはタルトゥ大学のシルバー・ライトさん

主ミッションは新奇宇宙航行技術 “electric solar wind sail”、電気太陽風セイルの実証。”太陽からの帯電粒子や太陽風を受けて航行”するもので、考案者はフィンランドで、ESTCUBE-1が軌道実証を担当する。

【電気太陽風セイルとは】
基本的には、衛星の持つ電場と太陽から届く高速粒子との静電相互作用によるもの。衛星はまず広範囲に電場を生成する帯電ワイヤーを展開し、これが”帆”となる。この帆が帯電粒子を受けることにより、衛星が航行する力となる。1000kgの衛星が航行するには、重量100kgの電気セイルモジュール(1本あたり20kmのテザー×100本)を要する。モジュール全体が生み出す推進力は1N。小さいようだが、衛星の太陽電池パネルから生み出される電力で衛星寿命いっぱい航行できる。1年で秒速30kmまで加速できる。

本技術は太陽系航行のコストを低減しスピードを上げるもの。小惑星資源採取や水星着陸ミッションでのデータ採取に応用可能になる。

【ミッション目標】

  1. 電気太陽風セイルとなる10mテザーの展開
  2. セイルに働く力の測定
  3. テザー画像の撮影
  4. エクストラミッション:地球撮像。可能ならエストニアを。

【ミッションフェーズ】

  1. ロケットからの軌道投入
  2. 5分後に衛星プライマリシステムの起動。ハードウェアの整合性チェック。
  3. 30分後に通信アンテナ展開、地上局との通信開始
  4. 40分後に衛星から地上局へビーコン送信(衛星打ち上げ成功の確認を兼ねる)
  5. 2日間かけて衛星の健康状態チェック
  6. 衛星サブシステムの起動。地上局からのコマンド受信待機状態に。
  7. 地上局からのコマンド送信。ソフトウェアのアップデートなど。
  8. 衛星の回転が安定、最初の地球撮像
  9. 主ミッション開始。衛星に収納されたコイルを利用して回転、テザー展開を開始。
  10. テザー展開終了。テザーの帯電と計測開始。E-sailの効果を確認し、全段階のテレメトリを送信

【衛星詳細】
“ADCS”(高度決定モジュール)、”CAM”(カメラモジュール)、”CDHS”(オンボードコンピュータ)などを搭載。メインは電気太陽風セイル”PL”。導電性テザー(先端にエンドマス)は電子銃によって500Vに帯電する。

【衛星ビーコンを受信できる地上局の詳細】
http://www.estcube.eu/en/radio-details

***

打ち上げから二日。現在は衛星の健康状態をチェック中でしょうか。宇宙開発国のひとつとなったエストニアにお祝いを申し上げるとともに、ミッションの成功をお祈りしたいと思います。

キューブサット級で導電性テザーの展開がうまくいけば、宇宙エレベータ的にも気になるところですね。

2012年7~9月 宇宙開発記事

2012年7~9月 ライター秋山文野として、宇宙開発に関する記事ではこんなものを手がけました。

 

「宇宙で、初音ミクに、ネギを振らせたい。」民間衛星プロジェクトSOMESAT開発者インタビュー

2012年7月11日 週刊アスキープラス

初音ミク衛星こと、ソーシャルメディア衛星開発プロジェクト”SOMESAT”開発メンバーのつうなさんインタビュー。H-IIA相乗りとISSからの小型衛星放出の違いに対する衛星開発経験者からの視点、試験環境自作の話など、お聞きしているこちらがとても楽しかった。「ミクに南極も北極も見せてあげたい」という言葉が週アスPLUS読者に響いたのか、週間アクセスランキング入り。

 

21日朝は宇宙ステーション補給機HTV3の打上げ生中継を見守ろう【追記あり】
2012年7月20日 週刊アスキープラス

7/21に行われたHTV3の打ち上げ。追記では7月27日に行われたISSからのHTV3のキャプチャのレポートを追加。筑波宇宙センター管制室の写真が思った以上によく撮れていて嬉しい。なにしろガラス越しなので……。

 

宇宙エレベーター技術競技会JSETEC2012開催 高度は700メートルへ
2012年8月20日 週刊アスキープラス

今年で4年目、宇宙エレベーターのクライマー開発を実証する競技会、JSETEC取材記事。毎年みっちり宇宙エレベーター関係者と過ごすこの時が、私にはオンシーズンだと思って取材している。記事は長いが、これでも整理して詰め込んだ方。ありがたいことに週アスプラス読者には関心を持っていただけたようで、こちらも週間アクセスランキング入り。

 

「はやぶさ2」より優先された準天頂衛星「みちびき」 とは何か?

日本の準天頂衛星は世界からの遅れを取り戻せるのか?

2012年8月23日 ASCII.JP

2010年から準天頂衛星の取材を続けてきて、関係者の「ここで準天頂がうまくいかなかったら日本の宇宙開発の先はどうなる」という強い危機感をずっと感じてきたように思う。取材の結果をとにかく一度きちんとまとめようと、多くの方のインタビューを元に作成。盛り込めなかったこと、表現が悪くお叱りを受けた点もあり、これで完成とは思わない。しかし、打ち上げ直前といったわかりやすいタイミングでない時期にこのボリュームで出せたことには意味があると思っている。

 

iPhone 5予約開始に沸く地球へ!HTV“こうのとり”3号機が再突入【追記あり】
2012年9月14日 週刊アスキープラス

キャプチャの様子をレポートしたHTV3、再突入のレポート。i-BALLにはずっと取材連の関心が高く、JAXAも画像を早めに提供してくれた。小鑓PMは終始嬉しそう。昨年の宇科連でHTV初号機についての講演も鼓舞されるよい講演だったことを思い出す。内山崇リードフライトディレクタは、2008年宇宙飛行士選抜の最終選抜に残った10人のお一人だったことを後で知った。

 

2012年前半 宇宙開発記事

2012年1月~6月 ライター秋山文野として、宇宙開発に関する記事はこんなものを手がけました。

2012年に宇宙で起きるできごとのまとめ  2012年1月10日 週刊アスキープラス

週刊アスキー本誌昨年末の宇宙記事まとめ

手のひらサイズの人工衛星を宇宙空間にプイッとするJAXAの新技術 2012年1月27日 週刊アスキープラス

HTV3号機が国際宇宙ステーションに運び、放出ミッションが行われた小型衛星放出機構の紹介記事。JAXA 筑波宇宙センターで打ち上げ前の報道公開を取材しました。星出さん自ら機器の説明にあたってくださいました。

みちびき衛星対応のGPSナビ『ガーミン eTrex』の実力を徹底検証  2012年3月27日 週刊アスキープラス

コンシューマー向けGPSナビ製品としては初の準天頂衛星”みちびき”対応製品、ガーミンeTrexJのレビュー記事。みちびきが天頂にある日時を選んで、夜の新宿高層ビル群の谷間を歩き、iPhone4s、GalaxyTabと位置情報の精度を比較してみました。

7月21日打ち上げ予定のHTV3号機はどんな実験機器を宇宙へ運ぶの? 2012年4月19日 週刊アスキープラス

HTV3号機打ち上げ前の報道公開取材記事

宇宙からiPhoneで家族に愛を伝えた実話『宇宙家族ヤマザキ』舞台化決定 2012年5月19日 週刊アスキープラス

宇宙エレベーター関連でお世話になっている、宇宙食堂さんが書籍「宇宙家族ヤマザキ」を舞台化。宇宙食堂主催の新井さん、キャストの皆さんと原作者・山崎大地さんにインタビュー。